平成26年度分科会「業界動向調査」

平成26年度分科会「業界動向調査」

お疲れさまです。平成26年度業界動向調査チームのリーダーを仰せつかっておりました、エンタープライズシステム部の河井と申します。
ここでは平成26年度業界動向調査チームの活動についてご説明いたします。よろしくお願いします。

【分科会のテーマ/目的】
一言でまとめると、“今後推進するべき技術”です。

具体的にはまだ研究されてない分野/技術を探します。
……が、たかが1年で「これで1本で食っていける!!」という所まで調査を進めるのは難しいので、今年度はその下地となりそうなネタを調べるだけにして、そのネタを更に掘り下げるのは次年度、そのネタに特化した分科会でやってもらうことになりました。
逆に言えば、この分科会で調べた内容が次年度の分科会の基盤になる、つまり、【次期分科会のテーマ提案】が平成26年度業界動向調査チームのゴールでした。

【活動内容】
ざっくり言うと、提案テーマに繋がりそうなキーワードの調査とまとめ・発表になります。
今回、当分科会では下記の手順で進めました。

  1. 近年注目されている技術やアイテムをキーワードとして列挙
  2. メンバ各人がその中から好きなキーワードについて調査を進める
  3. 調べた結果をまとめて発表

具体的な作業としては、CEATEC等のイベントに参加する、専門誌を読む、とにかくググる、等を行いました。さて、では詳しくご説明します。上記の2.で当分科会メンバが選んだキーワードはこちら。

 

■ハードウェア
各社から新たなウェアラブル端末(Google Glass, Apple Watch, Ring ZEROなど)が発売されている昨今、それを上手く使う手はないか?また、これからどんな端末が出て来るか?そして、その端末を支える周辺技術は何がある?問題点は? 等々を調べました。

ここから、ウェアラブルのベーシックな入力方式は押さえておくべきとして「音声認識&画像認識」、通信速度への不安を解消するためのアクションの1つとして「分散処理」をテーマ候補に挙げました。

 

■新OS
モバイル端末やタッチパネルなどの新デバイスの登場により、基盤であるOSも刷新が求められ始めました。そんな中で各社が開発している新OSの情報を集め、今後のトレンドを探ろう!というものです。
開発中銘柄としては、Windows10, 次期iOS, FirefoxOS, Tizen(タイゼン)などがありますが、これらから
「どのデバイスでも同じ操作感が得られるよう、多デバイス動作が基本になっている」
「サードパーティによる参入のハードルを下げるため、HTML5でアプリ開発しやすくなっている」
という方向性が見えてきました。

ここから、アプリ開発に参入するための必須知識である「HTML5」をテーマ候補に挙げました。

 

■BYOD(Bring your own device)
これは「私物の携帯端末を業務に利用すること」を意味します。
私用端末を使ってお仕事ができればラクなのに、日本国内ではあまりそのような運用はされていません。
調べてみたところ、その背景には日本のセキュリティ意識の問題がありました。

これに関してはそのまま「セキュリティ」をテーマ候補に挙げました。

 

■IoT(Internet of Things)
「モノのインターネット」と訳される概念です。
インターネットに接続できるモノと言えば、これまではPCやモバイル端末くらいでした。が、センサーの小型化や通信網の発達により、それら以外にも、世界中のありとあらゆるモノも接続できるようになりました。
利用事例を見てみると、センサーを搭載するモノで収集したデータをクラウドサーバに保管、やがてビッグデータとなるのでこれを分析、結果をモノに還元してまた新たなデータ収集へ……というパターンが基本になっていました。

これらから、まずはIoTにおける“モノ”を支える技術として「NFC」、
そして利用事例から「ビッグデータ」、それを素早く解析するために必須となる「分散処理」をテーマ候補に挙げました。

 

■自動化ツール
近年のシステム開発においては、短期での開発かつ品質の高さが求められています。
その相反する要求を実現するソリューションの1つとして挙げられるのが、自動化ツールです。
この自動化ツール、常に誰かが頭を悩ませているレガシーシステムのリプレースについても、有用な手段になります。
この事から、どのような自動化ツールが存在しているか、またどのような状況下で使うのが良いか、調査しました。

その結果、短期間での高品質なシステム開発への道として「開発ツール選定」、
そしてモバイル開発に特化したソリューションとして「BaaS/MEAP」をテーマ候補に挙げました。

 

■VR(Virtual Reality)
コンピュータが作り出した仮想の空間・環境を、ユーザの感覚を刺激することでユーザに「感じさせる」技術・体系のことです。
先に挙げた作品内で登場キャラたちが使っていたようなHMD(Head Mounted Display、頭部に装着できるディスプレイのこと)端末も現在では発売されており、普及すれば新たなデバイスと成り得ます。
現在の用途は主にゲームや映像体験向けとなっていますが、ビジネス向けにも用途があるのではないか、追ってみました。

結果、VRへの入り口である「ウェアラブル」をテーマ候補に挙げました。

 

■業界動向調査
こちらも毛色が異なりますね。当分科会と同じ名称ですが、ここで探るのは「業界」、つまりIT以外の業界でのIT技術導入事例の収集です。
CEATECで話を聞いたり様々な資料を当たったりしたところ、農業やインフラ産業などの業界で、IT技術が有効活用され始めていると分かりました。

その活用例を調べてみると、クラウドを利用しビッグデータ収集&分析することで対応していく、というのが基本アプローチだと判明したため、「ビッグデータ」「クラウド」をテーマ候補に挙げました。

 

 

【活動結果】
上記のテーマ候補を基に検討した結果、最終的に下記の10テーマを提案することになりました。

      1. BaaS/MEAP
      2. NFC(Near Field Communication)
      3. 音声認識&画像認識
      4. 分散処理
      5. セキュリティ
      6. 開発ツール選定
      7. HTML5
      8. ビッグデータ
      9. クラウド
      10. グループウェア運用

この提案がどこまで次年度分科会に反映されるか、楽しみです。
……と締めくくりたいところですが、最終発表から暫く経つので、既に今年度の分科会のラインナップが発表されました。その結果!
「ビッグデータ」「NFC」「ウェアラブル」「驚速開発」「農業IT」
など、提案したテーマ(や最終提案内容からは落としたテーマ)が影響を与えたと思しきものが散見されました!
無事に平成27年度のネクサートの目指す方向を決める一助になれたようで何よりです。

こうやって結果を出せたのも、チームメンバの皆さんから良いものを挙げて頂いた結果です。
至らぬ点ばかりで多大な迷惑をかけてしまいましたが、何とか形になりましたのも各メンバのおかげです。
この場を借りて感謝を。皆さん、ありがとうございました。

また、個人的な感想を述べさせて頂くと……
当分科会の調査を通じて、SFの世界にしか存在しないと思っていた技術や世界観が結構身近に迫っているんだというのを実感しまして。
よく考えたら、いわゆる「テレビ電話」はSkypeで容易に実現できる時代ですし、夢見ていた未来はいつか当然の技術として世の中に浸透しているのかもしれないなー、とワクワクしております。
普段はつい目先の技術ばかり追ってしまうので、こういった先の先の技術を見渡す機会を得られて良かったです。

以上、平成26年度業界動向調査チームのご説明になります。
長くなってしまいましたが、目を通して頂きありがとうございました。